日本転倒予防学会第9回学術集会

日本転倒予防学会第9回学術集会

会長挨拶

日本転倒予防学会第9回学術集会の開催にあたって

鮫島 直之

国家公務員共済組合連合会 東京共済病院
脳神経外科 部長

鮫島 直之

 日本転倒予防学会第9回学術集会を2022年10月15日、16日の2日間、横浜市みなとみらいのパシフィコ横浜にて開催させていただきますこと大変光栄に存じます。

 現在、様々な場面での「転倒予防」が注目されています。地域高齢者は、あらゆる生活場面での転倒が不慮の事故死や要介護の主原因になっています。病院、介護施設では、転倒による重大損傷が原疾患の治療を妨げるばかりか入院日数の延長やその後の生活にも重大な影響を与えるため医療安全面でも対策が求められてきています。転倒予防は、まさに「みんなの願い」であり、喫緊の学術的、社会的課題であると考えられているからです。

 今回のテーマは『転倒予防のみらいを「かたち」にする』としました。病院で、施設で、地域で、様々な場所において多職種で多面的に「転倒予防」に日々取り組んで活躍している皆様に、知恵を集約し、広く深い議論を展開させ、未来への展望を「かたち」にする場を作りたいと考えています。

 学術集会では、教育講演、イヴニングセミナー、シンポジウム、パネルディスカッション、ランチョンセミナー、共催セミナー、一般口演、ポスター発表などを予定しています。さらに最近、特に注目されている「病院内転倒予防チーム」「介護施設の転倒予防」にスポットをあてた特別企画を用意し、現地で皆様と直接お会いして議論できる場となるように工夫し準備をすすめているところです。

 本学術集会が新たな出会い、豊かな交流の場、議論の場となり、皆様の輪が広がることで、それぞれの場所で「転倒予防の文化」が育まれることを願っております。

2022年2月